ゲーム「牧場ガンナー前日譚 First Trigger」制作中ツイートまとめ

こちらは自作品「牧場ガンナー前日譚」の、制作中のツイートを主にまとめたページです。

▼関連記事はタグから一覧表示できます

制作のキッカケ

構想自体は前作「牧場ガンナー」の制作時からありました。

「牧場に来る前はこんな感じだったんだろうな~」という漠然とした物語のイメージと、「士官学校での雰囲気」「親衛隊での雰囲気」「クーデター当日の様子」が断片的にイメージあった感じですね。

【雨と炎。水たまりを蹴立てて走る、王宮の庭園。植え込みを盾に、かつての同期に銃を向ける】がその中で一番強かったイメージでした。絵には起こしていませんが、今作のコンセプトアートみたいなのがもしあったとしたらそれです。

▼ちなみに、勝手なイメージソングはLinked Horizonの『革命の夜に』です(アニメ『進撃の巨人』のイメソンですね)。私がRevoさんのファンで元々ハードリピで聴いてまして、前作の牧場制作中に頭の中で「クーデター当日かぁ……」とイメージが結びついた感じ。

「牧場ガンナー前日譚」ではクーデターを起こされている側なので歌詞とは逆の立場ですが、一兵士レベルでは「正義」も「悪」も関係は無くて、お互いの立場と信念通りに戦うしかないんだよなぁ…みたいな。

制作中のツイート

2023年6月はじめ:制作スタート・銃撃戦闘マップの試作

さて、構想から月日を経まして。先に作り始めていた「幽霊RPG(仮)」の存在がブレーキになっていたんですけど、ついにしびれを切らして6月に制作スタートしました。

▼ 当初は「士官学校編」「入隊直後編」「クーデター当日編」の3章構想でした。

(このあと2章構成に圧縮、最終的にクーデター当日が膨れて「士官学校編」「親衛隊編(前半)」「親衛隊編(後半)」に)

▼ 戦闘システムの目途が立ったところでストーリー案へ

6月半ば:ストーリー部分に着手~士官学校編の制作

▼ストーリー案を固める前に、仮オープニングを作ってイメージのすり合わせをしていくのが私流です。この時点で「屋根で人に会う夢 → 自習室でノリスに起こされてうんぬん」の一連が本編の中身より先に出来上がっています。

今回は銃撃戦闘用の戦闘マップの試作をした段階で容量がかなり厳しいことが分かっていて、想定ストーリーの圧縮が最初の課題という。

↓ここで出ていた分岐案は、「エランを説得しに行く」「アンバーを説得しに行く」をプレイヤーの任意で選ぶという感じのを想定していました。ストーリー序盤が重めに間延びするだけなのでやめました。

▼ 「レクシオ」「エラン」「アンバー」の3名のビジュアルとキャラクター設定が、だいたいできたところ。【同期数名を撃つ】から作品コンセプトが始まっているので、彼ら3人とそこから見えてくるテーマを汲み取るまで何も始まらないわけでして。

ここで「序章内を4構成→3構成に圧縮」と言っていますが、このあともう一段圧縮されて「2構成」に。結果、セツリ(後の後輩少尉)との絡みが全部カット、エラン・アンバー両名との関わりも薄くなりました……。

▼戦闘のひな形マップをコピーして、ストーリーに合わせたマップデザイン&そのマップ用の処理に。

▼ 序章内だけでなく、前日譚全体のストーリーもここで3構成 → 2構成に圧縮決定。「士官学校」~「クーデター当日」の間にあった「入隊直後編」がカットされました。

(「大人な館に連れて行かれる」→「ロボット兵器の開発現場に行く」みたいな話でした。機会があればこのあたりはまた何かの形でアウトプットしたいですね)

6月下旬:親衛隊編(前半)の制作

ネタバレ防止にストーリーは全然進捗に上げていませんでしたが、1~2日に1シーン+1マップのペースで制作できていました。

▼ BGM「イベント25」、兵士・牧場の時に「面白いけど使いどころ難しい曲だな……」と使用を見送っていたのがしっくりハマってウィリオ先輩のテーマBGMに(笑)

7月~:親衛隊編(後半)の制作……

▼ ピンクと白は、前日譚時点での両ユアそれぞれのイメージカラーです。この時点で一応ユアも前日譚での登場場面はあったんですけど、ネタバレ防止に伏せてはいました。

ここまで1ヶ月でできていたんです。この時点でストーリー全体の2/3ですね。ここからがまぁ長い重い。

▼ 予定では、襲撃直後の戦闘時にウィリオが死亡離脱しているはずでした。はて。滑り込んだシーンは「乱闘の報告を受けて、少佐がマーシェを問い詰める」「第2番隊とすれ違う」「整列してよく聞け」の一連ですね。あれが無かったら頭から奇襲を受けて大打撃~…のはずだったんですけど。ですけど。はて?

▼ 私が少佐相手に戦いだしたあたり(このあと、9月末にアイデア降って来るまで、主に少佐とプロットの間で戦っていました)。

「牧場」でも登場するので殺せないし……。

▼ 作戦周りのインプット用ですね! 主人公のために必要というよりかは、主に少佐+大佐のコンビ対策です(笑)

▼ ウィリオ置いてくのは既に決まっていたので……。

▼ モチベの花もこんな感じのチョイスに。「どこかのタイミングで、死なせ損ねてるウィリオ殺さなきゃ……」ってずっと思ってて、頭の中がウィリオ一色だった頃。赤ピンク系が完全にウィリオカラー。1本忘れず入ってる前日譚ユアカラー。

↓あとでプロット変えた際に時間帯設定も変えたので、実際のゲーム画面ではこのシーンは夕方になりました。

8月~9月後半まで:制作お休み

このあたりで自主コン2023に「牧場ガンナー」の方を出したことで牧場再プレイ。&感想など頂くことが増えて、気持ちがすっかり「牧場」に戻ってしまって、1ヶ月ほど漫画の方を描いていました(「グラスの中の本音」のやつ)。あと、フリーゲーム実況はじめたのもここですね。

ちょうど前日譚もシナリオに詰まっていたところなので、モチベ切れたといえば切れたタイミング……。プレッシャーもあったのだろうと思う。

↓気持ちが完全にユアに向いてるカラーチョイス。

進捗は無いけどウィリオのことは頭の片隅に引っかかってて、よく考えてました。

9月下旬~:作成再開

「面白さが足りない」とずーーーっと思っててモンモンとしていたのが、夢で見た場面をキッカケにアイデア湧きまして。そこから一気に現在のゲーム終盤の形に整いました。

▼ ここで湧いたのが、「砲撃で少佐と分断されて、ウィリオが代わりに指揮を執る」のくだり。「壊れた建物」「火」のイメージをボーッと反芻していたところにふとウィリオが頭に浮かんで、イメージとイメージが急にくっついた感じ(?)

▼ ここで変わったのが、
 ・第6番隊がほぼ壊滅(当初のプロットでは脱出作戦まで生きてた)
 ・日没と同時に自爆兵器と砲撃を受けて、そこに火災と工作兵の侵入(当初は夜まで第2波の猶予があった)
 ・反撃ターンが無くなった

当初の予定では「一度上に戻って休息、少佐から次の命令を受けて~」みたいな段階があったんですが、疾走感が欲しくてそこを丸ごと切った&猶予なんて与えずに全弾叩き込むよねー…って事で今の流れになりました。

▼ プロット固まって、次に浮上したのが「なぜかウィリオが黒幕っぽい(雰囲気)!」問題。

ここで言ってるシーンの1つが「乱闘後の呼び出しで、主人公への疑いをはらすためにウィリオが少佐に突っかかる」のところ。あれは元々プロットに無いシーンだったんですけど、そこに加えてウィリオのあの言動も予定にない動きでした。ウィリオもノリスも、そういうのが結構あります。

▼ ウィリオの内面を掘り下げてエピソードにする容量は無い!ということで、対策に生まれたのが「ジュナ」でした

元々は、執務室前の警備シーンのあと……ウィリオとだけ会話して食事に誘われて~って場面だったんです。そこにジュナと会話する要素を後付けしました。それから、整列する場面でモブキャラを1人ジュナの歩行グラフィックに変更。

あと、砲撃を受けた後にジュナのペアと合流するところもですね。あそこも元々無くて、ウィリオと2人だけで隔壁ホールに向かう流れでした。歴史を改ざんしている感満載。

隔壁ホールでのシーンから制作合流。

10月:クライマックス制作~仕上げ

▼ 持てる火力は一気に叩き込む方が理に叶ってるんですよね。小出しするメリットが無い。

制作ツイートに紛れ込ませてますが、「戦争はアカンですよ」は時事に対しての呟きの意図もありました。ちょうどイスラエルの開戦が朝刊に載った日で。『火力は一気に』が物理法則で事実なんですけど、全弾は本当に必要なのか?強すぎる火は本当にどうしようもないのか?って。

戦争モノの書き手として矛盾してるように思われるかもですけどね。戦争は嫌いです。

▼ ここでボツになった戦闘マップは、「フリー出撃」のほうで再利用しました(町なかで敵増援が出てくるマップ)。増援の出現管理そのまま、隔壁を閉める間の戦闘にも使われています。

↓動作の重さは後日改善できました!

▼ 隔壁を閉める効果音のところですね。SE剣4の音は「シャッ」と金属が擦れる音ですね。

▼ 例のごとくプロット予定に無かったことをする。作者を振り切って急にその場で動く人。でもここで「でこチョップの刑」をするのがウィリオがウィリオたるところなんだろーなーって。

▼ ここの選択肢は拒否できます。完全自己満足の隠し差分です。先輩に逆らいたい人はぜひ。

▼ この時点で、「First Trigger」は出てました。が、それだけだとシリーズわからないし……ということで仮タイトルだった「牧場ガンナー前日譚」もそのまま続投に。

↓自主コン2023が盛り上がって参りまして、続々参加作品が!

↓ 本編中に「少佐が国歌の一節を口にする」というシーンがあって、それがあるのでフレーズが浮かんだ時に「あぁ…これ国歌か」と来た感じ。なんとなく優しいメロディなので子守唄でもいいなぁって。

半数以上の隊員達が生存不可能なのは最初から決まっていたので、別れのシーンで国歌や子守唄が聴こえるのも腑に落ちた感じでした。死にゆく彼らが歌ってたんでしょうか。

▼ クライマックス付近、精神がマーシェ(主人公)に同調しかけてますね。視界の端(もちろん脳の処理でイメージを見てるだけ)に火の色がチラついていて、リアルタイムでそこに取り残されてる気がしてました。

前日譚の方を意識している間は、前日譚の時系列が「今」という感覚が強いです。牧場に意識をチューニングすると「過去」に思えるようになります。制作落ち着いた今なら一歩引いてて切り替え自在なんですけど、制作渦中の時はとにかく気持ちが引っ張られててコントロール難しくて。「ユア様に会うのは夢なんだ」と思ったら寂しいやら苦しいやら。もう。

▼ エンディングに備えて耐精神ショックの構え。(私は「牧場」に逃げられますけど、前日譚時点のマーシェには逃げる場所が無かったはずなのでホント申し訳ない。想像すると胃が痛い)

▼ 物語性もあって、なかなか良い夢でした。

この時に夢に見た内容ですが、私は男マーシェ視点。王様に仕えていて「ユア王女の傍付き護衛係」を割り当てられた設定。お城は原作(前日譚)の王宮じゃなくてダークファンタジー系の中世のお城っぽかったけど。

その世界では男ユアが「王子」としてちゃんと存在していて、女ユアは【世界軸を越えて来てしまったらしい。帰れないし、「ユア」には違いないので城で兄妹として丁重に扱われている。けど、何かあるたびに王様から「本当の子ではないから」みたいな扱いで厳しく叱られている】という設定で。

ユア王子がとにかく立派でしっかり王子様をしていて、対照的にユア姫は「頼りない。王家の者ならもっと○○せよ」と冷たく叱られてて。マーシェ(私)はつい「しかしながら陛下!彼女は優しくて~」と身分わきまえず割り込んで弁護しようとしてしまう、って夢でした。ついうっかり「ユア」って呼びそうになって、王様(一応彼女の父親)の手前「やばい」とめちゃくちゃ内心焦って「彼女」って言い直してました(笑)

王妃様は「私が産んだ子ではないけれど、あなたもユアだから」と優しくて、バラ園で2人お散歩してきたら良いわと鍵を渡して送り出してくれて。

「王妃はイメージ通りだったのに、王がイメージと違ったなぁ……」と起きてから疑問だったんですけど(前日譚のシーンの印象から、女ユアには特に甘いと思ってた)、王様として接してるからこそ「王族かくあるべし!」と厳しくしなきゃいけない場面だったんだなと。納得。

玉座の間みたいなところだったから。王家の居間で家来(マーシェや周囲の大臣・兵士たち)を外しての会話なら、もう少し優しかったのかも。

まぁ夢の勝手な設定なんですけど、王子派/王女派で派閥ができてて、養子扱いの王女はとにかく肩身が狭かった……。そんな中で王女1人・護衛1人で、仲は良かった。彼女の状況を思うとつらいんだけど健気に頑張ってて、一緒に居るのは幸せだったなぁ。

女マーシェも王子派閥の方かパラレル世界の方のどっかに居たのかなぁ…とボンヤリ今さら思ったり。

▼ ちなみにウィリオが16番、ドットロール大佐が15番です(だから何だ)

↓エンディング作成後半と手直しはまだ残ってましたが、シナリオで描かなきゃいけない部分は消化できたので「ようやく過去の出来事になった」って感じでした。

▼ 全シナリオ通過! もともと存在すら予定になかったジュナの言動で少し和らいで、予定外のノリスの反応に救いがあった感じ。もっと殺伐としたまま旅路に出ると思ってたから、あそこでちょっと笑みを引き出せたのがなんか奇跡的に良かったです…。

ありがとうノリス。ありがとう顔のラインの丸み。

▼ 今作の裏ボスは「アナザーライフ(もう一人のマーシェ)」です。選ばなかった方のマーシェが襲ってきます(?) 鬼神かってくらい強すぎて速度も威力も下げました……。


2023年10月28日、リリースしました!

おまけ:ボツになったシーン

シナリオ大改造手術で切ってボツになったシーンからの抜粋です。

作戦室

作戦室でドットロール大佐・ハインス少佐・4番隊長が会話、そこに通信員が来て「軍司令部からの直電話が王陛下宛てに~」というシーンを作ってたんですが、プロット変更に伴い作戦室ごと消えました。

最終的に、大佐と4番隊長は屋上に。元のシナリオでは休息と食事時間になっていた時刻あたりに自爆兵器と砲撃をくらった親衛隊たちでした……。

少佐の離縁状の話は捨てるのがもったいなくて、エンディングで再利用しました。

とにかく少佐は勝手によく動くし、作戦室みたいなシーンがあると大佐と2人で活き活きしてました……(カットしました。ごめん大佐少佐)。

選抜隊

「少佐の指揮によって敵陣を側面から強襲、包囲を破って王宮から全親衛隊を脱出させる。が、その脱出行動自体が陽動で、本隊は王を守って地下の隠し通路から脱出、その間は第6番隊がしんがりを務め最後まで正面を守る」……という予定もあったんですが、消えました。

なんか面白さが足りないな……って。このあと約2ヶ月後の9月末までモンモンと引っかかって、モチベが落ちることに。

↓「主人公サイドの苦難が欲しー」と思った結果、少佐に「!」吹き出しが出てくる展開に。ちなみに進捗ではネタバレ防止で伏せてましたが、この「!」のところで【火災発生】が入る予定でした。

(でもこの後さらにプロット変わってシーンごと無くなり、最終的に今の形に)

↓こう…こう……「なんか足りない!!」って感じだったんですよ。打開のキッカケになった、9月下旬に見た悪夢に感謝ですっ!

少佐の視点から見た方が全体の戦況はわかりやすいんですけど、やっぱり主人公はマーシェで。「一銃士の視点」から局所的な戦場を見たかったんですよね。結局そこに向かって修正し、今の形に収まりました。


以上です!
制作ツイートまとめにお付き合い頂き、ありがとうございました!

コメント