ぼーっと「牧場ガンナー」振り返ってあれこれ2【雑記】

いよいよツクトリ自主コン2023もフィナーレ間近ですね。最後の盛り上がりが楽しみであり、お祭りが終わっちゃうのは寂しくもあり……。そわそわしちゃって早朝日記です!

ゲーム構成上の「牧場であった意味」は1つ前の雑記で振り返らせて頂いたので、今度はストーリー上の牧場を振り返ってみたいと思います。

この記事は、ゲーム「牧場ガンナー」のネタバレを含んでいます。

ストーリー上の「牧場であった意味」

私の作品、けっこう主人公とヒロイン(または相棒)が共依存気味…という癖があって(お互い痛みを知ってる者同士が支え合う関係が好き)。マーシェとユアもそういう気配あると思うので、そこが苦手な人はゴメンナサイです……。

大丈夫な人は続きどうぞ。

① セラピー

制作途中で「なんで牧場だったんだろう」を振り返った時、答えの1つに「セラピー」がありました。

作中では(プレイヤーの分身扱いでもあるので)マーシェ側の背景にはあまり触れていませんが、2人ともクーデターで親しい人や日常をたくさん失って、心が荒れたまま牧場に辿り着いています。そういう世界観です。

日常のルーチンワーク、アニマルの世話や農作業、花の成長を通して、マーシェ(主人公)もユア(パートナー)も癒されていくわけですね。ユアの場合は前牧場主ジョアンがカウンセラーの役割も果たしていました。

(あんな形で亡くなったのでまた心の深い傷になってしまいましたが……)

マーシェがやって来た時、「帰って欲しい!」と邪険にしながらもユアが1つ1つ牧場仕事をマーシェに教えたのは、ジョアンの真似でした。ジョアンとの思い出をなぞることで故人の追悼になり、ユアにも少しずつ、マーシェをからかうくらいの余裕が出てきます。

そんなユアを通して、マーシェも驚いたり笑ったりする余裕がちょっとずつ出てきます。

場所が王宮ではなく牧場だったことで2人とも「王族と銃士」の意識が緩くなり、牧場が共通の話題にもなった……という感じ。マーシェが生き物好きなのは明言していませんが、馬や犬に対するセリフは作中微妙に優しいです。

② 都会育ちの2人が出会う場所

「牧場」本編が始まるまでの半年間、ユアは王族であることを伏せたまま生活していました。マーシェはクーデター派に解放軍メンバーとバレると身が危険な状態で旅をしてました。

その期間を経てOPで出会った2人。最初に喧嘩をしたのでもう取り繕う必要もなく、互いに正体を知っているので偽装もせずに済み……と、気が楽な相手と巡り合ったのがここ。

補足:【なんでマーシェ制服やねん】
「所属がバレるとヤバい」という状況で、なぜマーシェは親衛隊の制服でウロウロしてるんだ。……という。ゲーム中、プレイヤーが敵味方の区別つけやすいように……っていうアイコン的な役割でずっと制服貫いたんですけど。旅してる間は私服で、ユアを見つけてから安心させるために制服に着替えたんでしょう。たぶん(ということにしておいて下さい)

リアル寄りなこじつけをしますと、「便衣兵(べんいへい:民間人に偽装した軍戦闘員のこと)の作戦行動は戦時協定で禁止されているから」というのがあります。とっさの状況で軍/民の区別がつかないと、万一の戦闘時に民間人の虐殺に繋がるからです。
敵味方の共通の合意と、それを実行できる環境があって初めて成り立つ協定ですが、思想としてはこんな感じです。

戦闘時にいちいち着替えていられない&制服の方が戦闘の動きに適している&敵の注目を引いて自分が囮になれるので、牧場敷地内に居る間と身分がオープンになった中盤以降はずっと制服、という感じ。

このあたりゲームに突っ込んでも説明が重いだけなので! 作中では特に触れずに端折り(はしょり)ました。内戦時で法もロクに機能してませんしね。

マーシェもユアも、元が都会生まれの都会育ち。都から遠く離れた辺境はまだ少し平和が残っていて、クーデターに荒れた国内を一瞬でも忘れられる場所でした。(忘れていいかどうかの是非は、また別です)

ここは辺境であったからこその話。「牧場」でなくても成り立つといえばその通りで、たとえば「田舎町でお店経営」とかでも良かったですね。

田舎でも町なかではなくちょっと人里から離れていて、ポツンと自分たちだけの暮らし、というのは敷地の広い牧場ならではですかね。

ちなみに本編途中のノリスとの会話選択肢(謹慎処分されたあたり)は、3種類どれを選んでも同じところに合流します。「牧場が心配」を選ぶと呆然とされます。

ストーリーを通して、「牧場」と「相手」に惹かれていく

……なんて見出しを書くと転がっちゃう作者。クサくて恥ずかしいぞ……

途中で「都に帰る」を選ばないのはユアの気持ちに配慮しているのと、マーシェ自身が牧場に思い入れができ始めている兆しでもあります。
(ここはゲーム構成上、プレイヤーの選択結果という形にはなりますが)

ユアだけ帰らせてマーシェが牧場に残ると、その時点では丸く収まりますが互いに生死不明なままのお別れに(エンド3)。ユアと別れてマーシェだけ都に帰ると、その後60年、牧場とユアに思い入れが残った状態で1人老後を迎えます(エンド5)。

クーデターを収めた後については、「牧場ガンナー」ラストでは【いつか先の未来、牧場に帰って来た後の2人】を後日談で語って終わる結末にしました。本作の舞台は「牧場」ですので。

クーデター鎮圧に向けて、2人は牧場を発ちます。

ストーリーは「牧場」から「国」へ。平和が戻った時、2人が都の暮らしに戻るか、牧場を選ぶかは、改めて続編で選べるようにしたいなぁと思っています。


雑記なのでオチは特に無いです!以上!

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