ゲーム「牧場ガンナー」バッドエンド解説集

自作ゲーム「牧場ガンナー」のゲーム本編バッドエンドの裏解説を掲載しています。

基本的に誰も幸せにならないので、ハッピーエンドが良いという方は読まない方が推奨です。

いろいろとゴチャゴチャ書き連ねていますが、あくまでも展開予想は作者による妄想の1イメージです。公式エンドではありませんので参考程度にご覧ください。

【ご注意】
この記事は、ゲーム攻略情報・ストーリー情報ネタバレを含んでいます。

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共通(普通のゲームオーバー)

エンディング1:壊滅(かいめつ)

全チャプター共通! 牧場敷地内での戦闘で敗北した時のバッドエンドです。

これに関しては、解説も何もないような気がしますが……。

あえて言うなら、このエンド……画面で倒れているのはマーシェ(主人公)だけですが、守り手が居なくなったので遅かれ早かれユアも死にます。

序章:最初の選択肢

牧場が襲撃され始めて、大型の制圧ロボット兵と戦った直後の選択肢ですね。

ここの選択肢――実はマーシェが「任務を逸脱」する最初の一歩となる、ものすごく重いものです。

ストーリー的には「守ります!」を選ばないと進みませんし、心情的にプレイヤーも皆さん自然と「守ります」を選ぶと思います。……が、これは本来「銃士」が選んじゃいけないものなんですね。

(一銃士の裁量を越えた決断をした結果、次章で上官達が来る羽目になります)

エンディング2:崩壊(ほうかい)

最初の重要選択肢で「諦める」を選択した結末です。

牧場はキッパリ諦めて、ユアを都に連れ帰ります。

この時点ではまだ「酔っ払い」に目をつけられる前なので、比較的、帰還はスムーズだったはず……。連れ帰るにはギリギリのタイミングでした。

この選択肢は「国」を優先したものですね。

……というわけで、「ユアのわがまま」を終わらせて、都で起こっているクーデター戦に戻ったわけですが。守り手が居なくなった牧場は「国ごと」崩壊していきます。

帰還のタイミング的には、帰りついた数日後~1週間後くらいに「都で大規模な戦闘」が起こります(時間の流れ的に、ストーリーの本筋で言う「列車編の最後あたりで見えた火の手」です)。帰路の疲れを癒す間もあんまり無かったんじゃないかな……。

ユアは心の傷を抱えたまま無理やり王族の役目に戻るので、生来のパフォーマンスが出せず、解放軍の上層部に言われるがまま旗印に担ぎ上げられます。
マーシェは元の部隊に戻るので、その後、基本的に2人の接点はありません。

ユアが旗印として都に帰ってきたことで、クーデター派も更に全力をあげて解放軍をつぶしにかかったことでしょう……。かなり厳しい戦いになったと思います。

エンディング3:別れ

最初の重要選択肢で「代わりに残る」を選択した結末です。

マーシェはユアの代わりに牧場に留まることを決意。ユアだけ都に帰します。

この選択肢は「心」を優先したものですね。

ちなみにこのシーン、ここまでの牧場の作業成績でユアの反応が変わります。

……というわけで、ユアの心残りを解消するために牧場に一人残ったマーシェ。ある意味これもまた「牧場の銃士」と言えるエンディングです。

が、その後の一生涯、銃士と王族が再会することはありませんでした。

ユアはマーシェに牧場を託したことで精神的な安定を得ますが、根本的な問題である心の傷は抱えたままです。

そして、「諦める」でさっさと帰った時とは異なり、解放軍の仲間達がユアの迎えに来るまでの時間がかかります。酔っ払いはすでに町に居ます。少尉2人による護衛、帰りの列車が無事に着くといいですね
列車が無事についても、その頃ちょうど都では戦闘が始まっています(時間の流れ的に、ストーリーの本筋で言う「列車編の最後あたりで見えた火の手」です)。

一方マーシェはマーシェで、1人で辺境に残って戦うことになります。

ユア自体が牧場を離れたため、マーシェの方には増援がありません。牧場のセキュリティもユアが居る時ほど上げる必要がなく、『フェアリー・ドール』との取引も一時的で小規模なものに留まります。

展開予想1

ユアが無事に都に帰れた場合。こちらの世界線でも、ユアが旗印として都に帰れば、クーデター派も全力をあげて解放軍をつぶしにかかったことでしょう……。

ユアをつぶそうと躍起になったクーデター派によって戦乱が激化、解放軍が瓦解すれば……。ユアには新政府(クーデター派)による幽閉か、処刑か、謎の事故死謎の病死が待っています。

そこから逃れられたとしても、ユアを守るために再び何人もの味方が犠牲になります。今度はジョアンも牧場もマーシェも傍にはいません。その事実にユアが耐えきれるのか否かは、神のみぞ知る。

展開予想2

この時点で酔っ払い自体は辺境に来ているため、「牧場を守っている変わり者の銃士」の存在は、いずれ目をつけられるかもしれません。マーシェの限界を引き出すために、牧場も町も執拗に狙われるかも。

ユアが愛した牧場と町を守るために、たった一人限界を超えて無茶をすれば、銃士の死期は早まるでしょう。

展開予想3

展開予想1・展開予想2を経て、かろうじてマーシェが生き残った場合の派生。

「元親衛隊員 → 解放軍に参加」という経歴があるので、新政府に存在が露見すれば、マーシェも投獄/処刑の対象です。ジョアンの戸籍を借りて身分を偽りながら、見る影もなくなっていく国内の様子に耐える日々かもしれません。

その状態で牧場を守り続け生涯を終えるのか、レジスタンスを立ち上げてユアや仲間の仇を討とうとするのかは、そこに至った時点での新たな選択となるでしょう。

エンディング2・エンディング3のIFはたくさん

一応位置づけ的にはバッドエンドなので後味悪く提示しましたが……。想像の余地を残すために本編では深く描いていないので、この2つのエンディングでは「その後の2人」の未来はかなり可変性があると思っています。

「接点が無くなっても、同じ都に居ればまた巡り合うはず!」「牧場を適度に守ったあと、後追いで都に加勢する!」「後年、実はユアも生き延びていた!」という展開もあり得ます。主人公補正があるならそこから逆転勝利だって夢じゃない(!?)

物語としてはあり得ますし、それはそれで観たいですね。…が、完全に「都編」みたいになるので、それだともう舞台は牧場じゃないよね~。というハナシ。

妄想二次創作なら断然アリですね!(誰か書いて下さい!!←他力)

列車編

謹慎処分からの列車上での闘い。そして、最前線を選ぶのか・ユアを選ぶのか。

制作裏の思惑を言えば……ここのパートは、「牧場に残る許可を正式に得る」ために存在していたりします。(そう言うと身も蓋も無いんですけど)

銃士のまともな選択からは逸脱していた「俺が守ります!」を後追いで認可してもらうことによって、責任の所在が上官に移るわけですね。整合性に悩んだ作者が上官に全てぶん投げたとも言う。ごめんありがとう少佐。

そのまま命令一本で「殿下を守れ!」だとゲーム性としてはイマイチになるので、選択肢の形で「あくまで自分が選ぶ」の重みを付与しました。

エンディング4:崩落(ほうらく)

列車上での戦闘で敗北/一撃で倒せなかった時のゲームオーバーです。

ブレーキが効かなくなった列車が、乗員乗客ごと、崩れた鉄橋に突っ込む大惨事が起こります。

マーシェもユアも助かりません。

「暗殺テロ」の事実は封印され、ただの事故として後年にでっちあげられた歴史に埋もれていきます。

その頃には完全な独裁軍事国家になっているので、反対説を唱える歴史家は「消えます」。

エンディング5:あの日、あの時間に

列車編の重要選択肢で、「都で戦う」を選んだ結末です。

マーシェは都で戦うことを決め、解放軍への帰還を選びます。

「国」と「心」の両方を、バランス良く優先した形ですね。

ユアはマーシェにこれまでの感謝を伝え、新たに警護係となった少尉と共に牧場へと去っていきます。

……というわけで、「マーシェは都へ、ユアは辺境で」の別れになります。このあたりの構図は「エンディング3:別れ」と真逆の対になっていますし、エンディング時のテロップも一部同じですね。

これが2人の生涯の別れ。最後の時間でした。

時は流れて60年後。過酷な戦線を生き抜いて勝ち残り、「国の自由」を守った解放軍――その活躍も昔の出来事になり、教室で子どもたちが歴史を学んでいます。

この世界線で王制が終わって民主制に移行しているのは、王家が滅亡したからです。王家最後の生き残りだったユアは、クーデターが鎮圧される前に辺境で「謎の死」を迎えました。


……というのはゲームのおまけ部屋でも解説しているので、ここからは裏解説です。

渓谷前でマーシェとユアが別れた時点で、辺境には酔っ払いが居て「ユアが辺境に残った」ことを観測しています。酔っ払いとしてはマーシェがお気に入りですので、代わりに残った少尉にはあまり興味がありません。

適当に遊んで、適当に任務を遂行しました。酔っ払いも一応は「兵士」の自覚があるので、任務は忠実にこなしたわけです。

おまけ部屋解説では「謎の死」で曖昧にしていますが……、作者のイメージ内ではユアは湖での事故死・少尉は短銃自殺に偽装されています

(このあたり言語化してもツライだけなんですが、作者の頭の中にずっとイメージがこびりついていたので今回排出させて頂きました……💦)

辺境での仕事が終わったあと、酔っ払いは都に召集されてマーシェの前に出現。解放軍と幾度か戦います。


戦後、マーシェ達はユアや殉職者の国葬・巻き込まれて亡くなった市民達の慰霊を行い、解放軍の上層部の主導で民主政権が立ち上げられました。荒れた国内は徐々に復興へ。

マーシェは政治には携わらず銃士を続け、最終的には将官クラスで軍を退役。その後は後進の教育などに助力しながら、小学校などを巡って戦争体験を伝える語り部活動をしています。

(……という、作者の妄想イメージです。あくまで1つの可能性です)

平穏な時代に生きられなかったユアは、そこから60年間。マーシェの思い出の中で若いままです。

▼ ここからのリトライIFは、おまけコンテンツの方で漫画にしました。

ユアの国葬でもその後の60年間でも1度も泣かなかったマーシェがリトライ後の「空間」で初めて泣いたらエモいなぁって(以下自重

【こぼれ話】
……という感じの「60年間」のイメージが作者の頭の中に住み着いていて、テストプレイでエンディングを見るたびにリトライで牧場にカムバック、即座に階段を駆け下りて小屋に直行していました(リトライ時は毎回朝だからユアは小屋にいる)。

漫画にしたシーンは、作者の脳内マーシェの行動が元になっています(笑) 60年を過ごした人生イメージがあるから、半泣きで「あの牧場に…!帰って来れた…っ!」って感じなんですよね。

ここのイメージが自分の中で鮮烈だったので、頭がパンクしないように漫画の形で排出したのでした。

銃士の誓い編

酔っ払いと、自分の信念との闘い。「1つだけを確実に守るのか」「欲張って全部守ろうとするのか」が問われます。

幼児の言葉攻めシーンでの、文字色がついている部分。実はそれぞれ1つずつ、ここまでの選択肢やストーリー上の行動で選んできたもの・選べなかったものたちです。

  ※ 女性プレイ版は「王女 → 王子」で読み替え

ストーリー進行上、「ユア」と「牧場」が常に揃っている選択肢がメインという扱い。どちらがマーシェの傍から欠けてもバッドエンドに行きます。

  • 最初の選択肢の「諦める」……王女と国を選んで、心と牧場を見捨てた結末
  • 最初の選択肢の「代わりに残る」……心と牧場を選んで、王女と国を仲間に任せた結末
  • 列車編の選択肢の「都で戦う」……町(この場合は都の街)と国を選んで、王女を仲間に任せた結末
  • 銃士の誓い編の選択肢……心(ユア)を選んで、王女と牧場と町と国を捨てた結末
  • その他ゲームオーバー……生(命)を失った結末

制作裏の話を言いますと、誓いの「締め」を決めるまで「酔っ払い編(銃士の誓い編)」はかなり要素が取っ散らかったパートでした。酔っ払いとの市場シーン+明晰夢シーン+重要選択肢シーン、を何度か添削で整えて「身の程知らずと力不足」でテーマを一本化、今の形に。

作りながらプロットが5転~6転くらい変わった章でした。

エンディング6:力不足

湖での酔っ払いとの闘いに戦闘敗北したゲームオーバーです。

マーシェは1対1の闘いに敗北。

瀕死状態ですが、意識はあるんですね。酔っ払いの声が耳に届きます。

そして銃声がまず1発。撃たれたのは誰でしょうね。

……というわけで、「2人とも」牧場には帰りませんし帰れません。

バッドエンドの沼へようこそ」とおまけ部屋で解説している通り、「どの順で誰が撃たれて、最後に残ったのが誰なのか」でそれぞれ派生が考えられます。

どれになっても状況としては最悪です。展開次第では一番の鬱バッドエンドですね。

解釈の幅を広げるために、ここの笑い声の効果音は女性プレイ時版では若干高めに設定してあります。

▼こちらは誰得デッドエンド集です。気分が落ち込むかもしれないので、ご体調に合わせてどうぞ。

展開予想1

マーシェが撃たれて、次にユアが撃たれた想定。最後に残るのは酔っ払いですね。

好敵手/生涯の伴侶と思い込んでいたマーシェをあっけなく殺せてしまって興ざめ。さっさと仕事(ユアの暗殺)を終わらせて、次のライバルを探しに彷徨い歩きます。彼を満足させられる個人はもう現れないかもしれません。

展開予想2

マーシェが撃たれて、直後に酔っ払いもユアに撃たれた想定。最後に残るのはユアです。

マーシェの手から銃を拾って、今度こそユアが不意打ちで「ド頭か心臓」を打ち抜いたのかもしれません。「もっと早く引き金の覚悟を決めていれば……」と何もかも虚しくなって、一気に壊れた結末です。もしかしたら3発目も鳴ったかもしれない……。

シェイクスピアだったら「3発目の銃声の後、実はまだマーシェは生きていて……」みたいな更なる悲劇重ねできそうですね(誰も幸せにならない……)

展開予想3

マーシェが撃たれる前に、ユアが酔っ払いを撃った想定。最後に残るのはユアです。

マーシェの手から転がった銃を拾って、今度こそユアが不意打ちで「ド頭か心臓」を打ち抜いて助けようとします……が、すでに瀕死だったマーシェは助かりませんでした。「自分のせいだ」と後悔しながらユアの人生が狂っていきます。暴君の誕生の瞬間かも。

展開予想4

動けないマーシェの目の前で、ユアが撃たれます。そして改めてマーシェが撃たれるか死ぬまで放置されるかでジ・エンド。最後に残るのは酔っ払いですね。

あとは展開予想1と同じでしょうか。

展開予想5

動けないマーシェの目の前でユアが撃たれ、それを見せられたマーシェが完全に壊れます。酔っ払いはマーシェを手当てし「仇討ちはいつでも来いよ」と告げてどこかへ。

マーシェは牧場からも解放軍からも離脱。復讐と強さを求めて修羅の道へ入ります。

再会して限界を超えた反応で酔っ払いと殺し合った後、生き残るのはどちらでしょうか。もしマーシェが生き残れば、2代目酔っ払い改め「××××」の誕生かもしれません。

このあたりは、組み合わせ次第で展開も幅広く考えられそうです。一例として5展開ほど出しましたけど他にもいろいろイメージはあったりなかったり。

まぁでも、考えたところで誰も幸せにはならないと思うので。このあたりでやめておきます。

エンディング7:笑顔を、もう一度……

酔っ払いとの闘いを経て、マーシェが自身の「銃士」を問う最後の重要選択肢です。身の程知らずでもいいから「全部」を抱えるのか、1つだけ抱えてあとは全部捨てるのか。

「ユアが生きていた」のは酔っ払いの気まぐれの結果論で、マーシェは自分の力不足を痛感。

ユアだけを守ることに決めます。

「帽子」はマーシェの銃士の象徴でした。帽子を脱ぎ捨てて、ユアに国外逃亡を持ち掛けます。

(ちなみに、男性プレイ時版では、「私/俺」の人称を使い分けています)

(「銃士じゃなくなってもいい」のセリフは、作中、もう一か所出てくる場所がありました。

謹慎時のノリスとの会話で「牧場が心配」を選んだ時ですね。口にする際の表情が違います)

マーシェには自覚は無いですが、作者的にここは完全にプロポーズ。

「笑っていて下さい」と手を引いて、……20年。
マーシェもユアもすっかり壮年期も終盤。異国でささやかな「偽装夫婦」の家庭を築いています。形は完全に駆け落ちですが、本人たちの関係性は「従者と主君」のままです。(寝室もちゃんと別々です)

この20年間で、マーシェはユアを連れて点々と各地を渡り歩いて、安住の地を探しました。戦争の気配があるたびに「暮らした国」を都度、捨ててきています。(捨てる決断にもう抵抗はなく、「明日はゴミの日か~」くらいの感覚で「ここも捨てるか…」と言っています)

マーシェが牧場を捨てた時点で、「町は復興をあきらめて住民たちは難民化」「ノリスは渓谷で戦死」「都を脱出してきた後輩少尉は『マーシェとユアに捨てられた』ことを知って絶望」が確定します。


……というところは、おまけ部屋の解説にも書いていますのでここから裏解説

この世界線のマーシェは、銃士の制服と一緒に「手帳」を捨ててきています。スキル「極知」は自力で会得。奥義「アルテミスの一矢」は習得しませんでした。
また、男性プレイ版ではユアが、女性プレイ版ではマーシェが、長かった髪をバッサリ切っています。

元居た国では、マーシェは密出国の脱走兵の扱いです。それもユアを連れ出していますので誘拐拉致と見なされていて重罪です。解放軍は壊滅していますが、後輩少尉が後継となる地下組織のレジスタンスを立ち上げていて、「連れ去られた王族の奪還」を大義に追手を何度も派遣。

そうした追手や、新政府(クーデター派)からの暗殺部隊、賞金稼ぎ、国ごとの軍警・裏社会とも何度も渡り合いました。なりふり構わずユアだけを守り切っています。

ここの発言は、マーシェがある意味「酔っ払い」の境地に立っているから出たものです。

20年間の経験で戦闘感覚も鋭く磨かれました。


屋根での告白イベントは通過していないので、ユアへの恋愛感情は抑え込んだままです。連れ出した手前「ソレ目的と思われたくない」の気持ちもあり、かといってユアから離れることもできずに、責任感をこじらせて20年後に至ります。

ユアはユアで、「マーシェに人生を捨てさせた」「孤独な闘いを選ばせた」と罪悪感があり、こっちはこっちでこじらせています。

(男性プレイ版/女性プレイ版だと、またちょっと心の持ちようは違うかもしれません)

更にディープでヘビーな裏設定で……20年前(駆け落ち時点)当時、ユアはすでに天涯孤独ですがマーシェの方には国内に家族が居ます(母親と祖父)。


笑わなくなった「あなた」の解釈は、マーシェとユア、どちらの視点からでもお好みでどうぞ。

▼ このエンドのその後IFは、おまけコンテンツの方で漫画にしました。

終章

終章は重要選択肢が無いので、メインエンディング・スペシャルエンディングの他にはバッドエンドだけですね。

エンディング8:最期

牧場外での戦闘敗北時のゲームオーバーです。

渓谷戦だと、倒れてからエンディングまでの間にノリスからの呼びかけが入ります。(それだけです)

……というわけで、牧場への生還が叶わなかったマーシェ。「最期」はマーシェの人生の終わりであると同時に、ユアの最期でもあります。

渓谷戦/最終戦はどちらも敗北時は同じエンディングですが、細かい想定はそれぞれでちょっと違っていそうなイメージ。

展開想定1:渓谷戦

渓谷への救助の派遣は、ユアがマーシェを指名して送り出しています。……ので、結果はユアが1人で負います。屋根での告白イベント発生前なので、関係性は「銃士と王族」のままですね。

また、この時点で都の方では解放軍はすでに壊滅。「辺境にユアが存命しているらしい」の噂が少しずつ広まりつつある状態です。

生き延びた後輩少尉がユアを訪ねて牧場までやって来て、自警団と合流。少尉もマーシェの悲報に愕然。ユア&少尉の2人が中心となってその後の動きを模索……しているうちにクーデター派の方でも辺境に戦力が差し向けられ、渓谷側・東のエリアの双方から戦火が迫ってきます。

マーシェとの思い出が残る牧場と町を守るためにユアは戦い抜こうとしますが、全ては後手。ユアは牧場で最期を迎えました。

本編ではユアと後輩少尉の絡みはほとんど無いので、同性同士でどんな会話をするのか、これはこれでちょっと観てみたい気はします。

展開想定2:最終戦

ユアを町に残し、義勇軍の陣頭指揮を執っていたマーシェ。渓谷からの遅滞行動で牧場まで戦線を退いての総力戦、そして「死神」との戦闘ですね。

この時点ではすでに敵軍が近くまで押し寄せてきていますので、マーシェが倒れるとほとんど間を置かずに町・牧場も戦火にのまれます。ユアは義勇軍と共に戦い抜こうとしますが、「死神」に太刀打ちできる人材が不足していて壊滅。おそらく流れ弾か何かで最期を迎えます。

想い合ったけど、別々の場所で命が尽きる2人。先に死んだマーシェがユアを迎えに来たらいいなぁ…とぼんやり妄想してみた作者でした。(酷い

本編採用しなかったエンド分岐候補

容量の都合や、「誰得だよ!」で見送ったエンディング候補もいくつか。ゲームの完成版からみればもはや完全に蛇足ですので、「いらないよ!」という人はスルーして下さい。

不採用① もう1つの60年後エンド

「小屋を修理しないまま30日経過で分岐」……のはずでした。

牧場に立てこもったまま2人で過ごして60年。すっかり牧場作業も牧場防衛も板についた老年期マーシェが「やつらの最新ドローン、大したことないですね」とか言いながら、片手間にロボット襲撃をさばいている世界線でした。

けっこうな制作初期段階で消えた没エンドです。

(ちなみに、分岐採用しなかったため、ゲームでは小屋を修理しないままなら延々とただの牧場ライフができてしまいます。実は)(「小屋の修理」が進行条件になっているので)
(強制的に合流でも良かったんですけど、「プレイヤーの操作で修理をする」の過程を入れておきたかったのです……)

不採用② 牧場要塞化

牧場ガンナー企画がまだ30分~1時間の短編予定だった頃、最初の重要選択肢で「守ります」を選んだ後にすぐ入るはずだった幻のシナリオです。

「守ります」→「増援」→「襲撃された町の住民たちが牧場に引っ越してくる」→「都で敗北した解放軍もまるごと引っ越してくる」……からの、牧場完全要塞化が本命ルートでした。今思うともろもろ無理があり過ぎるアクロバティック展開。

プロット通りにいかず「守ります」→「増援要請」の時点で上官(少佐)が「ちょっと待てや!」と飛んできて謹慎くらわせてきたので、このシナリオは白紙になりました。

不採用③ もしもチャームを直さなかったら…

壊れたチャームを直して老人と話し、銃士を目指したキッカケを思い出し、ユアと酔っ払いの間に割って入る……の展開がストーリー本編だったわけですが。

もしもチャームを直さなかったら?のIFです。

チャームを直さなくてもユアはマーシェの不在を見計らって、どこかのタイミングで酔っ払いに会いにいってしまうでしょう。これは変わりません。

銃声を聞いて湖に駆け付け、ユアと酔っ払いの間に割って入ります。ここも変わりません。

変化はその後。酔っ払いがペラペラしゃべりユアの精神を砕きに掛かり、マーシェの自信も揺さぶります。老人と話していなかったマーシェは酔っ払いに言いくるめられてしまう……かもしれません。

「おにいさん(おねえさん)、相当、信用されてないんだな?」
の言葉に傷ついているところに、
「俺は味方だぜ。警護を手伝ってやるよ」と付け込まれて。

「信じちゃだめ」と反論しかけたユアを遮って、「じゃあ、どうやって守ればいいんですか!!」と怒鳴ってしまうマーシェの姿がチラッと作者の脳裏にあったりします。(誰得)

この世界線では、マーシェの味方ポジションに収まった酔っ払いがパーティ・イン。言葉巧みに「ユアを守るためには○○しなければ」と誘導して、マーシェを戦場から戦場へと連れまわります(マーシェを成長させて、いずれ自分と殺し合いさせる目的)。自分の判断力を破壊されたユアは酔っ払いに利用されるがまま、黙って2人についていきます。

奇妙な関係性ながら、酔っ払い・マーシェ・ユアの旅路も見てみたい気もする作者でした……。

構図としては元々、「酔っ払いの描いた戦略に、ジョアンのチャームと老人がイレギュラーで割って入って、流れを変えた」という下地がありました。

チャームも壊れたままだったら、この世界線のマーシェはリトライできなかったかもしれませんね。直ってよかったですね。

おわり

以上、誰が得するのかわからないですが「牧場ガンナーバッドエンド解説集」でした! ここまでお読みいただいた方、ありがとうございます! 闇要素ばかり並べてすみません……。

基本的にバッドエンドがほとんど「マーシェ/ユアのどちらか、あるいは両方が短命」というものなので、解説の方もそこを深掘りする感じになりました。作者はずっと頭のなかに詰まっていたイメージなので、この機会に整理できてホッとしています。

もちろん、ここに書き連ねた展開は「あくまで作者のイメージ」です。公式裏情報も含んではいますが、エンディング展開に関しては公式見解ではありませんので、ご自由に想像して楽しんで頂けましたら幸いです!

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